「くにざかい」と「こっきょう」

編者によって決められたかもしれないが、齋藤孝が最終稿を見なかったわけではないだろう。それともゴーストライターに書かせたってことなのかな。いずれにしても弁護になっていないぞ。

かのベストセラー、齋藤孝『声に出して読みたい日本語』(草思社)では、この小説を引用して「くにざかい」とルビが振ってあるとのことです(追記2参照)。編者によってそのよみに決められてしまったのでしょう。
追記2 高校で国語教師をされている前川孝志氏よりメールをいただきました。『声に出して読みたい日本語』は、最新版(2002.06.14 第6刷)では「くにざかい」のルビになっていますが、前川氏のお持ちの版(2001.09.18 第1刷)では「こっきょう」とルビが振ってあるそうです。「讀者の指摘によつて最初の讀みを改めざるを得なかつたといふのが眞相のやうです」とのことです。編者はむしろ「コッキョウ」派だったのか……。