CONTRITE

contrite [con・trite] adj. WordThink 'Word of The Day' 20040403
1. Arising from sense of guilt: done or said out of a sense of guilt or remorse.
2. Very sorry: genuinely and deeply sorry about something. "He was suitably contrite."
contrite〔初14c;後期ラテン語 contritus (すり切れた). con- (一緒に)+-trite (こすりつける)〕【形】[通例叙述]〈人・顔つきなどが〉悔恨の[している](sorry);〈人が〉悔い改めた;〔神学〕痛悔の.[ジーニアス英和大辞典]

  • "He was suitably contrite." は、どう訳すんだろう。suitablyは、スーパーアンカー英和辞典では「適当に, 適切に, ふさわしく」となっているが、「彼はテキトーに悔い改めた」では逆の意味になってしまう。suitablyは「その状況に合致しているさま」を示していると考えられるので、be suitably contrite は「まったくもって悔やんでいる」ということであり、もっと日本語らしくすると「彼は深い痛悔の念にかられた」という感じだろうか。ためしに、COBUILDを調べてみると「you mean that they have as much of that quality as you would expect in that situation.」とある。中途半端な対訳が載っている英和辞典よりCOBUILD日本語版を出してもらったほうがありがたい気がする。
  • ついでのほかの辞典で contrite を調べてみる。旺文社レクシス英和辞典 [→] では「悔い改めた、悔悛の情を示す」となっており、英語語義語源辞典三省堂)では「〔形式ばった語〕道徳・宗教上、罪を犯したことや悪い行動をとったことに対して深く悔い改めている」となっている。通常の英和辞典でも英語語義語源辞典ぐらいの記述はほしいところだ。
  • 実は自分のお気に入りの英英辞典は The Penguin English Dictionary (2nd Edition) である。学習者向けではないが、語義が簡潔で、用例は文学作品から多数採用されている。国語辞典でいえば『新潮国語辞典』に相当する。contriteは「1 grieving and penitent for one's sin or shortcomings. 2 showing contrition: a contrite expression. 」、suitablyはsuitableの派生語として載っており、「appropritate for a paticular person, situation, etc; fitting. 」となっている。contriteはshortcomings(欠点、いたらない点)についても使えるらしい。どうやら、深刻ぶって言うときにはcontriteが使えそうだ。Penguin English Dictionaryは、語義で使われている語を調べ直さなくてはならないことが多いのが難点だが、ニュアンスを知りたいときには役立つ(なので、ロングマン系列のものはあまり好きではない。限られた単語で説明されると、言葉の持つ意味的なふくらみが削られてしまう。英語学習には適しているけれども、翻訳本の編集仕事では使いにくい)。