らせん

今日のは短編のマンガにするといいかも。岡崎京子風に。

「ねえ。ヒャクってさ。ラブホの匂いがするよ」
マリコがそう言って僕の周りをぐるぐるまわりながらくんくん匂いをかいだ。 「一人暮らしでいくわけねーだろ。このおませこむすめ、むしろコマリ!」 僕が言うと 「うるさい。ちびひゃく!」 と逃げながらそう言った。 大学2年の頃、あまり授業に出なかった僕に彼女はこうしてよく話し掛けてくれた。 それからも彼女は真面目に授業をこなし、僕は机の上にない何かを探して毎日を費やした。