ウェブ制作における「編集」の位置づけ

from Y'not Report Revival 2004.05.06

Webの編集はアリか
先週金曜日になぜか前の会社の送別会に参加した際、久々に再会したモリさんに某編集ライター講座で使用したテキストを送っていただいた。モリさんは、広告畑出身の編集者で、今はIA-labというところで、Webに特化した編集の在り方を模索していらっしゃる。テキストでは、ビジネスの面から見たWeb編集・Webライティングの位置づけを明確化し、そこにWebライターとしてやるべきことを提示している。
基本的に、紙とWebを全く異なるメディアとしてとらえる必要があり、その上で「Webならではのライティング・スタイル」を確立しなければならないとモリさんは説く。(※解像度、階層構造、ナナメ読み、ネットワーク、ビジネスモデルといった点で両者は似ても似つかないわけだが、しばしば混同され、ひどい場合、紙よりレベルが低く低コストで制作できるという誤解を受ける)具体的なライティングについては、「どうすれば“読みやすく”“分かりやすく”なるか(=リーダビリティ)」という視点で、空ける、強調する、分解するといった実に基礎的な“マナー”や見出しの付け方などについて説明している。
そしてここが最も重要なのだが、モリさんは、Web制作の現場で「文章の専門家」が圧倒的に不足していることを指摘する。Webはまだまだテキストメディアであり、「ことばや文章の仕事でいっぱい!」(モリさん)にもかかわらず、Webエディター・ライターの存在が評価されない。モリさんは、その理由を「Webエディター・ライターがプロジェクトの川上に立ってその重要性を理解させないからだ」と言う。