ルーウェリン反応(Llewelyn reaction)

造語?
from 秋桜舎 - 文芸談義と翻訳 コンセプト・デザイン(山本ゆうじ)

機械翻訳、手書き文字認識、OCR音声認識、スペルチェック、文法チェック、IMEの誤変換など、コンピュータの認識処理、特に自然言語の認識の失敗に対する、人間側の、感情的な拒否反応心理。文法や語彙への逸脱に対する過剰な反応。人間同士でも誤訳に対して過剰な反応を示す場合があるが、コンピュータが相手だと「単に処理に失敗した」と感じるに止まらず、コンピュータに対する強い不信感となる。翻訳者や教師など自分の職業(言語能力)に自信がある場合は、特に強い。自尊心、人間の尊厳、職業上の誇りなど複数の要因が考えられる。たとえば、翻訳者は翻訳ソフトの誤りに対して、過剰に反応する場合がある。
ルーウェリン反応により、自然言語認識処理を含む高度なIT化の推進・普及が妨げられる。実際には簡単な修正で役立つ処理であっても、冷静な分析をせずに感情的に拒否してしまうからである。アプリケーションやユーザーインターフェイス開発者にとっては、自然言語認識の成功率を高めることによりそもそも失敗をゼロに近づける必要がある一方、このような心理の存在にも留意すべきである(アプリケーションの講習の講師にも当てはまる)。
ルーウェリン反応は、慣れにより、作業に支障とならなくなる。