『Lexicography』by Howard Jackson, Routledge, 2002

http://home.att.ne.jp/alpha/KELC/reikai3.htm

関西英語辞書学研究会(Kansai English Lexicography Circle)第3回例会
日  時 : 2003年1月11日 14時ー16時30分
テキスト:Howard Jackson, Lexicography (London: Routledge, 2002), pp. 47- 60.
発表者: 石川慎一郎
テキスト:Howard Jackson, Lexicography (London: Routledge, 2002), pp. 61-73.
発表者: 中根貞幸
 本章の前半はアメリカの辞書の発達に当てられている。アメリカの独立に続く国家意識の高揚の下、ノア・ウエブスターがアメリカ人のためのアメリカ英語の辞書を編纂した。彼の語の定義は定評があったが、語源解説では比較言語学に則っていないとして批判された。一方、ジョーゼフ・ウスターも辞書作りに励んだが、彼はどちらかというとイギリスの伝統に則った保守的な辞書編纂を行った。辞書市場の拡大と共に、両者は「辞書の30年戦争」に突入した。これは、ウエブスターが死んでおよそ20年後に、彼の辞書の弱点と言われた語源欄をドイツの言語学者マーンが改訂した第4版が出版され、その翌年にウスターが死去するまで続いたが、メリアム・ウエブスター社の勝利によってノア・ウエブスターの名はアメリカ辞書の代名詞となるに至った。その後、ファンク・アンド・ワグナル社との「20年戦争」を経て、1934年のWeb. 2 は不動に地位を確立した。第二次世界大戦後に盛んとなった記述主義の影響を受けて Web 3 が1961年に出された。この新しい辞書は、辞書に言語規範を求めるアメリカ人に酷評されたが、中には誤解に基づくものもあった。

... 残念な点もあるが、全体的には簡便で要領よく纏められた辞書史となっている。発表では、辞書の発達とそれぞれの影響についての年表風図表を用いた(EngDicts.pdf(http://home.att.ne.jp/alpha/KELC/EngDicts.pdf)とGenPPDicts.pdf(http://home.att.ne.jp/alpha/KELC/GenPPDicts.pdf)を参照)。

『辞書学入門』H・ジャクソン著(大修館書店)
南出康世ほか訳、A5、272頁、2,800円 ISBN:4469244953 6月下旬発売(近刊先取り情報
【関連リンク】原書:Lexicography: An Introduction, by Howard Jackson, ISBN:0415231736eBook版