日経サイエンス 9月号

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  • DNAで組み立てるナノマシン(N. C. シーマン) ■ DNAは生物学とはまるで別の世界でも大活躍しそうだ。塩基配列をうまく調整した人工のDNAを作ると,小さな分子マシンを組み立てるまたとない構造材料になる。最先端の“DNAナノテク”を紹介。
  • 遺伝子ドーピング(H. L. スウィーニー) ■ スポーツ競技では規制薬物使用の疑惑が絶えない。近い将来,通常の検査では見抜けない新種のドーピングが登場するおそれがある。ある種の遺伝子を導入すると,簡単に筋肉を増強できるのだ。
  • 短期集中連載 がらくたDNAに注目せよ(2):病気を起こす反復配列(紀嘉浩/笹川昇/石浦章一) ■ ほんの数塩基の組み合わせを何度も繰り返す反復配列。その中には病気を引き起こすのもある。不思議なことに,親から子へと世代を経るにしたがって繰り返しの回数が多くなり,症状も深刻化してしまう。
  • 世界を見守る賢いセンサー網(D. E. カラー/H. マルダー) ■ センサーと無線を組み込んだ小さなコンピューターをあらゆるところにばらまくと,周囲の状況を把握するセンサー網ができあがる。このネットワークによって産業や科学研究が大いに進展するだろう。▼本当に「進展」なのかどうか。Database Nation?
  • 改造バクテリア 注文通りの生物をつくる(W. W. ギブス) ■ 部品を規格化して互換性をもたせる─工学の世界ではあたり前のこのアイデアが,遺伝子工学に導入されようとしている。
  • 幹細胞の実力 再生医療への険しい道のり(R. ランザ/N. ローゼンタール) ■ 幹細胞を使って組織や器官を再生する治療法を実用化するには,研究上の課題や法的整備など多数の問題を乗り越える必要がある。