オープンソースコミュニティに対する特許権による攻撃

●栗原潔のテクノロジー時評: 松下に関する噂と特許権の強力さ
http://www.kurikiyo.com/mt/archives/2005/02/post_34.html

ちょっと前に、マイクロソフトの対オープンソース競合分析担当者であるBill Hilf(ビル・ヒフ)氏と話す機会がありましたが、その時にMicrosoft知財戦略について聞いてみたところ、「Microsoft知財戦略を強化しているのは確かだが、それはライセンス収益を得る機会を増やしたり、有利なクロスライセンスを結ぶ(Sunとの和解がまさにそのケース)ことであって、他社を訴訟しまくるということではない」という真っ当な答えが返ってきました。
「対オープンソースの時にはどうするんですか、クロスライセンスのしようがないでしょう?」と質問したら、明確な答は返ってきませんでしたが。
(中略)
要するに、特許権というのは持っている側が圧倒的に有利な権利なわけです。
特許権による攻撃に対する最大の防御は特許権による防御、つまり、クロスライセンスです。

そういう意味でいうと特許権を持たない(持とうとしない)オープンソースコミュニティが特許権による攻撃に対して本質的に脆弱であるということがわかると思います。
マイクロソフトによる特許権に基づくLinuxへの攻撃、これが起きるか起きないかの予測をここで述べることは避けたいですが、もし起きたとしたならばそれはLinuxコミュニティにとって壊滅的な打撃になることだけは確かだと思います。


オープンソース(コミュニティ)に対して特許権による攻撃があるとしたら、使用している個人に対して行うということになるのでしょうか? それは可能??

追記)栗原潔のテクノロジー時評: オープン・ソース・ライセンスの整理はありがたい
http://www.kurikiyo.com/mt/archives/2005/02/post_36.html

OSIOpen Source Initiative)が定義する50種類以上あるオープンソースライセンスを整理するというお話(元記事翻訳記事)。

【関連記事】オープンソースの法的リスクは誰が背負うのか(ITPro 記者の目)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20040826/149084/