吾妻ひでお「ギャグ漫画家の絶望と希望と」芸術新潮2005年5月号

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吾妻ひでお(聞き手いしかわじゅん) 「ギャグ漫画家の絶望と希望と」芸術新潮 2005年5月号

かつて「抗争」をした二人のギャグ漫画家の対話。吾妻氏が、『失踪日記』の日々の中でも表現者としてのプライドがあったことを述べています。またいしかわ氏が、BSマンガ夜話でもしばしば聞かれる、ギャグ漫画家を続けることの困難について実体験も踏まえつつ語っています。吾妻氏は今後ギャクから作風を変えるかもしれないということですが、いしかわ氏は次のように言います。

ギャグを描き続けるのは辛い。しかし、ギャグは作るものではなくて作者から滲み出るものなのではないかと、最近ぼくは思っている。吾妻ひでおのキャラクターがギャグをいわなくても、滑ったり転んだりしなくても、それは吾妻ひでおの作風のギャグなのだ。

なるほど、しかしそのような全身ギャクマンガ家は、吾妻氏を含む本当にごくわずかに限られるでしょうね。

しかし、いしかわじゅんはいつも同じことしか言っていないような(しかたないけど)。関連情報として、いしかわじゅん新刊、2005年5月末に角川文庫より『業界の濃い人』刊行。解説は北方謙三大沢在昌、カバー井筒啓之

業界の濃い人 (角川文庫)

業界の濃い人 (角川文庫)