『ブログスフィア アメリカ企業を変えた100人のブロガーたち』

マイクロソフトの企業イメージをブログで変えた男が語る21世紀のコミュニケーション革命。 ■ ロバート・スコーブル著、日経BP社、2006/07 ■ “悪の帝国”と揶揄されてきたマイクロソフトの企業イメージを変えたのは、ひとつのブログだった。そしてそのブログを運営していたのが、本書の著者ロバート・スコーブルだ。顧客はもはや、プレスリリースなど読まない、美辞麗句がちりばめられたマーケティングの売り文句は信じない、つまり、企業を信用していない。しかしブログならば、企業にもっと“人間臭さ”を与えることができる。ロバート・スコーブルは、こんなふうに顧客に語りかけていた。「ビルはあんなこと言ってるけどさ、社内ではこの製品はちょっとどうかな、っていう感じなんだよ」。ブログでは、自社の批判もするし、他社の製品のほうがよければほめる。だからこそ顧客に信頼され、トラブルが起きたときには顧客が企業を擁護してくれるのだ。本書は、マイクロソフトを始めとして、インテルサン・マイクロシステムズ、グーグル、アップルなどの大企業がブログでどう変わっていったのかを分析することで、企業ブログの可能性に迫っている。さらに、ブログを通じて世界を相手にする中小企業や、ヨーロッパ、日本の事例についてもふんだんに紹介する。手軽に、双方向にコミュニケーションできるブログこそが、企業と顧客のコミュニケーションを変える新たなツールなのだ。

ブログスフィア アメリカ企業を変えた100人のブロガーたち

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