『仮説思考』内田和成(元BCG日本代表)氏のアナログ発想術

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┃ 2  Key Person 「デジタル時代にこそアナログが大事です」内田和成
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(2006/10/02)

超・情報整理術 内田和成・早稲田大学大学院教授

ボストンコンサルティンググループ(BCG)流効率法を説き、ベストセラー
となった『仮説思考』(弊社刊)。前BCG日本代表(現シニア・バイス・プレ
ジデント)として同書を執筆した、内田和成早稲田大学大学院教授に、ビジネ
スマンに必要とされる情報術について聞いた。(『週刊東洋経済』8月26日号
より)

私がパソコンに初めて触れたのは1979年ころですから、もう30年近く、パソコ
ンをいじっています。大学でもコンピュータを専攻していましたので、デジタ
ルのほうも人並み以上に詳しい自負はあります。その私が、最近はますますア
ナログ派になってきました。情報収集、整理、加工すべてがアナログです。

そもそも情報には三つの種類があります。いちばんいいのは私しか知らないオ
リジナルな情報。たとえば、私がお客さんと会って現場を見てきた話とか、あ
の人がこんな面白いことを言っていたよ、とか。絶対グーグルで検索しても出
てこない情報です。その次にいいのは、オリジナルな情報を加工した情報。そ
して3番目がすでにある情報。今のように、検索が自由で手軽になると、3番
目の情報ではますます差がつかなくなってくる。人と同じ情報だったら、グー
グルでもウィキペディアでもいいんですよ。だけど、やはり人にない情報とい
うのは、アナログ情報だったり、古い情報だったり、後から検索できないもの
が多い。今の仕事を効率的にこなすために、デジタルというのは有効だと思う
んですけど、新しいアイデアが欲しいというときに、デジタル検索ほど危険な
ものはないと思います。

http://www.toyokeizai.net/online/tk/person/index.php?kiji_no=46