デザインの力

「ブロードバンドの普及」はコンテンツすら変える。つまり、ぼくらの思考も変わる。すべて変わる?

●デザインの力|江坂健の「編集の行方」 http://ameblo.jp/wlj-esaka/entry-10021864611.html

 また、雑誌をめくるインターフェイスをもったビューワーもいくつも出ている。雑誌「Business2.0」が、Olive software社のOlive ActiveMagazineでデジタル化している。音声、動画にも対応していて、雑誌の写真が動きだしたり、背景で音が鳴る。デモは、「Manchester United Review 」がいい。さらに、Ifra newspaper techniques - Web 2.0 Special Editionは、NXTbookでデジタル化された。

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 これらのPDF版新聞やデジタル雑誌は、あえてウェブのHTMLで表現できる枠を越えて、別のフォーマットを用いている。これらの紙メディアのイメージやデザインを残しながらデジタル化されたものを見て改めて感じるのは、"デザインの力"だ。これまでのニュース系ウェブサイトは、デザインのフォーマットがおおよそ定型で、テキストを中心に構成されてきた。それは配信するのに効率はいいが、大きなビジュアルで、丁寧にレイアウトされた誌面は、やはり今のウェブにはない"魅力"がある。1ページというよりも、ひとつのパッケージとしての魅力が高まるということもある。

 ニュースサイトのフォーマットは、ナローバンドの時代からすでに決まっていたわけで、ブロードバンドの普及がUser-generated content時代の背景となっていることを考えると、そろそろグラフィックやデザインを重視したコンテンツ流通が注目されてもいいのかもしれない。