『書物の宇宙誌 澁澤龍彦蔵書目録』国書刊行会編集部(国書刊行会)
書物の宇宙誌
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【書評空間】高山宏の読んで生き、書いて死ぬ : 『書物の宇宙誌 澁澤龍彦蔵書目録』国書刊行会編集部(国書刊行会)http://booklog.kinokuniya.co.jp/takayama/archives/2007/07/post_7.html
勿論、澁澤氏にとってぎりぎり大事な本と著者たちはすぐチェックできる。澁澤邸の本棚毎に書目を追う仕掛けだが、結構混沌たる部分があるのを、巻末の索引が救う。花田清輝や林達夫は全集があるのに、花田と仲が悪かった吉本隆明は果然少ない。熊楠や石川淳は全集が2セットもあるとか、蓮實重彦はあるのに柄谷行人は一点のみとか、中沢新一、四方田犬彦はあるのに浅田彰ゼロとか、フーコーやルフェーヴルはいっぱいあるのにデリダ皆無とか、澁澤趣味がよくわかって実に面白い。海野弘とかコリン・ウィルソンとか、猛烈な学知を巷へと開く書き手が好きだったようだ。
紀伊國屋書店::書評空間(http://booklog.kinokuniya.co.jp/)には、平井玄氏も新たに加わったとのこと(http://booklog.kinokuniya.co.jp/hirai/)。斎藤環氏も加わっているがまだエントリーは1つ(http://booklog.kinokuniya.co.jp/saitoh/)。そのほかに、勝田有子、阿部公彦、川口有美子、石井政之、大竹昭子、四釜裕子、近代ナリコ、石村清則、杉本良夫、秦隆司・宮家あゆみ、中島岳志、練木繁夫、平沢剛など。