ブログの行方

WEB mini コラム [第45回] ブログの行方
 ブログ花盛りである。はてなダイアリーココログ、ブログピープルなどのブログ・コミュニティ(Blogosphere)は軒並み利用者が急増しているようだ。さながら「ブログ・バブル」である。
 だが一方で、アメリカのネット利用者のうちブログ作成経験があるのは2〜7%、ブログの読者は11%に留まっているという。読者のうち1/3しか投稿経験がないとのことだ。
 私は日本でも遅かれ早かれブログ・コミュニティは飽きられると思っている。キーワードは「落胆」と「ネタ切れ」と「中途半端」である。
 まず、ブログ・コミュニティではインタラクティブ性(トラックバック機能など)が強調されているが、実はそれほどリアクションがなく「落胆」しているユーザーが大多数ではないだろうか。
 次に、普通の生活をしていて、そうそう書くネタが思い浮かぶはずがない。また、もし頭の中にたくさんネタがあっても、それを文章にできるかどうかは別の話である。
 よく「疲れた」「眠い」など読むに耐えないブログを見かけるのは、単なる「ネタ切れ」か、ネタを文章に変える力がないかどちらかだ。
 最後に、気軽に意見交換や議論がしたいのであれば、何もブログ・コミュニティを利用しなくても、掲示板コミュニティを利用すればよいし、もし積極的に情報発信したいのであれば、自分でウェブサイトを作ればよい。
 ブログ・コミュニティは機能面から見て、掲示板とウェブサイトの両方の性質を備えているが、それゆえに「中途半端」である。
 ── ブームはいつか去るからこそブームである。

このような主張でブログと掲示板とウェブサイトを分ける必要はあるのか? どうやったって、つまらないものはつまらないと言えばいいのでは。
ブログと掲示板はどちらも投稿しやすい。掲示板は広場に集まる必要があるが、ブログは違う。良い悪いではなく、特性が異なるだけだ。それを中途半端と言ってしまうのは浅薄すぎるだろう。面白いか、役に立つか、気持ちよければどんな形態をとってもいいのだ。