『京大人気講義シリーズ 図説・現代哲学で考える<表現・テキスト・解釈>』

宮原 勇著、本体1,700円、四六 156頁、丸善、ISBN 4-621-07403-2
京大での講議「哲学基礎論」の際に黒板に書かれた解説図をすべて再現。現代哲学の基本的考え方をわかりやすく、しかも水準を落とすことなく「図説」する。本書は、人と人との理解や文学作品の理解、文化の理解といった現代社会で一番重要なテーマを扱っている。例えば、一人一人の「個性」とは何か、解釈とは「作者の意図を把握すること」といってよいのか、絵画の技法としての「遠近法」のもっている哲学的意味とはなにか、さらには「地平の融合」という解釈学の理論の意味は・・・。こういったテーマに関して読者を深い思索へと誘う。工夫を凝らした解説図を「地図」がわりにした思索の旅のガイドブック。

第1章 表現の特徴
第2章 「道具」と「記号」の違い
第3章 人文科学の方法としての「理解」と「解釈」
第4章 「認識されたものの認識」としての解釈
第5章 理解における言語と心理
第6章 テキスト解釈と個性
第7章 考えてみよう:個別性と個性
第8章 歴史における「解釈」
第9章 理解における循環
第10章 理解における「文脈」と「全体」
第11章 解釈の妥当性ということ
第12章 真理ということと整合性
第13章 再度「解釈」の構造を考える
第14章 パースぺクティブ(遠近法)ということ
第15章 地平と地平融合
第16章 話題:黙読について
第17章 「事実」を作るということ
第18章 「真なるものは、作られたものである」
第19章 「解釈学」の歴史
あとがきにかえて