稲葉振一郎『ナウシカ解読』(窓社)

from おばけ日記 2004年5月13日

稲葉振一郎ナウシカ解読』を読了。前の感想では少々間違っていますね。途中からユートピアとは何か、とか思想的な話、ノージックの話を普通にしてる。元になった文章がノーッジクとかメインだったみたいなのでしょうがないのかもしれないが。
あと、途中まではそれなりに納得しながら読んでたが、段々と本が言ってることあってんのか、と疑問符をつけながら読むようになりました。自分が感覚的に読んでいたナウシカの物語からずれる部分が大きくなってきた。(中略)
最後のインタビューで宮崎駿少し怒らせてるのが面白かった。稲葉は映画版を「救世主の話」、マンガを「救世主否定、救済も否定」の話として捉えて、宮崎駿に確認をとろうとしてるんだけど救済がないとかあるとか言ってないと怒られてる(笑)。稲葉がどのような意図で言ってたのかわからないけど、救世主が否定されるのは確かにその通りだけど、救いのない話ではないから、「救済否定」は無理があるだろ。

まあ、どんな学者先生も(学者に限らないか。。)自分の主張に適合することしか言わないものである。自分の考えと違うと「間違いだ」などと言ってしまう。人間なんてそんなものだろうと思う。養老センセーは二分法を激しく攻撃したが、自分だって同じ穴の狢なんではと思ってしまったけれど、、、ま、いいや。どっちでも。