山形浩生氏のチビ猫

via id:mochioumeda:20040521

山形浩生 Fri May 21 17:58:49 2004
http://ruitomo.com/~hiroo/bbs/kohobu0064.html#kohobu20040521175849

「前にも書いたような気がしますが、ぼくは高校時代、永野たちが羨ましくてしょうがなかった。宮崎たちを見て、永野たちを見て、吉川を見て、そして翻って我が身を省みて、羨望と、焦りと、絶望ばかり感じていました。こんな連中を相手に、おれなんかが勝てるわけない、ハンデがありすぎるじゃないの、と綿の国星を読みながらチビ猫に感情移入しておりました。その後25年近くずっと、何をやっても、こんな程度じゃあいつらにかなうわけがない、いつかあいつらが何の苦もなくどえらい代物をひっさげて現れるにちがいない、あるいはもうこんなつまらんことは卒業していて、「まだやってんのか」とせせら笑われるにちがいないと思い続けて、冷や汗ばかりかきつつ、一方でそれがいつの日か実現するのを心待ちにしておりました。きみたちがいてくれたからこそ、ぼくはここまできてしまいました。それがいいことか悪いことかは意見がわかれるでしょうが。ろくでもない代物になりやがってと思う人もいるでしょうが。ふと気がついてみると、あの頃ぼくが心底ねたましいほどにうらやんでいた人々はもう、まわりにだれもいなくなっていて、たまに聞こえてくる報せも悲しいものばかりです。」

これは名文だ。

梅田望夫さんのオフラインミーティングでわかったのは、梅田さんにも似たような思いがあり、それが上記の「これは名文だ。」という言葉につながったらしいということ。ほんとは「大いに共感した。」と書くべきだったかも。