ピエール・ノラ編『記憶の場 フランス国民意識の文化=社会史』(全3巻)岩波書店

  • 『記憶の場 フランス国民意識の文化=社会史 〈第1巻〉対立』 ISBN:4000225197 ■ アナール学派の誕生とともに始まった「新しい歴史学」は、『記憶の場』の刊行によって第一幕を閉じた。規範的で一元的な歴史叙述への懐疑からピエール・ノラは、現代フランスを代表する120名の歴史家とともに10年の歳月をかけて、「記憶と歴史」の関係を根本的に見直すという、壮大な試みに取り組んだのである。記憶としての「出来事」は、いかにして歴史的「表象」に転位されるのか。
記憶と歴史のはざまに
1 対峙する伝統(フランク人とガリア人;アンシャン・レジームと革命;
 カトリック教会と反教権=世俗派;フランス人と外国人)
2 宗教的マイノリティ(プロテスタント 荒野の博物館;
 ユダヤ人 - グレゴワール、ドレフュス、ドランシー、コペルニック街)
3 地域の対抗(パリと地方;サン=マロ・ジュネーヴ線;アルザス - 国境と記憶)
  • 『記憶の場 フランス国民意識の文化=社会史 〈第2巻〉統合』 ISBN:4000225200 ■ 記憶としての出来事はいかにして歴史的表象に転位されるのか。記憶と歴史の交錯と乖離の解明に挑む話題のシリーズ。第2巻では「三色旗」「エッフェル塔」など、「フランス」をつくりあげた記憶の装置を「解体」する。
  • 『記憶の場 フランス国民意識の文化=社会史 〈第3巻〉模索』 ISBN:4000225219 ■ 祖国のために死ぬことはいつから名誉となったのか? なぜフランスは美食の国となったのか? 歴史と記憶の関係に正面から切り込んだ壮大なシリーズ最終巻。第3巻では、多様なフランスを支える歴史意識を解き明かす。

記憶の場 1 対立
ピエール・ノラ編
記憶の場 2 統合
ピエール・ノラ編
記憶の場 3 模索
ピエール・ノラ編