文学研究の展望

静養の間 2004-09-15 id:shfboo:20040915#p1

「文学研究の展望について…68年の思想以降に」
現在刊行中の『岩波講座 文学』一二巻「モダンとポストモダン」の折込冊子で上野千鶴子は、この講座が人文諸学の成果を膨大に取り入れ、それまでの「旧体」的な文学研究との差異を示したことを肯定する。
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つまり、現在において文学研究が、さしあたり社会学ヘゲモニーを握っている人文諸学において圧倒的に周縁であり、社会学者に「他の諸学を導入してなんとか延命している」と皮肉られかねないような状況にあるということだ。
文学研究がそれまで蓄積した方法に自足できずに、他の諸学を導入して新しい方法を開拓しても「延命」と皮肉られる現状、つまり「文学研究の存在意義」自体が疑問にふされている事態は何が原因で起こったのだろうか?