『謎解きの英文法 文の意味』久野すすむ・高見健一 著

『謎解きの英文法 文の意味』久野すすむ・高見健一 著、くろしお出版、2005

 ISBN:4874243231  謎解きの英文法 冠詞と名詞

■内容紹介
正直な男が、嘘つき???
Mary says that that honest man is a liar.
支離滅裂な文に見えますが、実はちゃんとした適格文。実際にネイティブが使う様々な英語には、学校で教わった英文法では説明のつかない「謎」がいっぱい。「謎」を解いていくと、本当の文の意味が見えてきます。
下記のようなが謎わかりますか?

1."I am liking you." とは言えないが、
  "I am liking you more and more each week." と言えるのはなぜ?

2."Hamlet was read by John yesterday." とは言えないのに、
  "Hamlet was read even by John." と言えるのはなぜ? 

進行形、受身文、使役文、2重目的語構文、強調構文、間接話法など、学校文法では説明できない用法をネイティブは良く使います。その謎を解く、好評シリーズ第2弾!!


■編集者からのコメント
大好評「謎解きの英文法 冠詞と名詞」に続く第2弾。前作では、「冠詞は、日本人にはわからないとあきらめていたが、ネイティブの微妙な使い分けを巧みに解説している」など、読者からの絶賛の声が数多く寄せられました。
学校で習った英文法には、不備が多く、実際に英語のネイティブは、そのような法則とは明らかに違った文法法則で話しています。本書では、従来の英文法では説明のつかない多くの謎を解き明かします。今回は、進行形、受身文、使役文、二重目的語構文、強調構文、直接/間接話法などの「文の意味」に焦点をあてました。
たとえば、学校では like のような状態を表す動詞は進行形にできないと習いました。確かに "I am liking you." とは言えませんが、 "I am liking you more and more each week." と言うことはできます。そこには、学校で習ったものとは別の文法法則がありそうです。また、Hamlet was read by John yesterday. とは言えないのに、Hamlet was read even by John. と言えるのは、何か受身文に共通の文法法則があるからです。そのような謎を解くのが本書です。
また、「先生は学生に本を読ませた」というような使役文で make, get, have, let をネイティブはそれぞれ適切な文脈で使いわけをしていますし、a.Mr. Smith taught us English. と b. Mr. Smith taught English to us. など同じ意味として習いましたが、ネイティブは、その微妙な意味の違いを時と場合によって使い分けています。
英文法は、それほど大事ではないと考えている方も多いかもしれません。しかし、英文法の謎を解いていくと、今までわからなかったネイティブスピーカーの微妙なニュアンスやその使い分けみたいなものを理解することもできるのです。
今まで専門家しか知らなかったこのような事実を一般の読者にもわかるように平易な文章で、イラストや表なども交えて解説しました。英語を勉強されている多くの皆さんに読んでいただきたい1冊です。

■目次 
第1章 I am liking you more and more each week.  状態動詞と進行形
第2章 受身文(1) 受身文の適格性条件
第3章 受身文(2) 動作主が明示されない受身文
第4章 自動詞の受身文
第5章 二重目的語構文
第6章 使役文(1) make, get を中心に
第7章 使役文(2) have, letを中心に
第8章 分裂文の謎
第9章 前提と間接話法