現代思想の冒険者たちselect『アレント』『ラカン』

アレント 公共性の復権』川崎修 著、講談社、2005年4月10日発行 ISBN:4062743590

内容紹介■ 全体主義の起源を解明する▼公共性の復権(recovery of the public)▼近代以降、人対人の相互行為であるべき政治に「仕事」や「労働」という人対物の一方的行為のモデルが適用されたことが、20世紀、全体主義という怪物の跋扈をもたらした。「活動」とは、アリストテレス的な「実践」概念の復活であり、その舞台となる公的領域とは、人々が対等な立場で対話する空間である。この自由を本質とする「活動」として政治を再生しようとする試みは、大衆社会のなかで立脚点を喪失した人間の救済をめざすアレントの問題意識の結実であり、政治が公的な営為であることを我々に再確認させる▼<付録>著作ダイジェスト/キーワード解説/読書案内


ラカン 鏡像段階』福原泰平 著、講談社、2005年4月10日発行 ISBN:4062743574

内容紹介■ フロイトを継ぐ精神分析理論▼鏡像段階(stade du miroir)▼人間は神経系が未熟なまま生まれてくるため、幼児は身体が寸断された不安定な状態におかれている。そこで鏡に映る自己像に同一化することで、統一性を獲得する。しかしその歓喜は、自己の統合性を他者に委ね、主人性を外部の何ものかに奪われる危うさと背中あわせの関係にある。――この鏡像段階論を出発点に、人が意味するものの主人なのではなく、意味するものの次元こそが人を人として構成してゆくとするラカン理論はその幕をあげる。▼<付録>著作ダイジェスト/キーワード解説/読書案内


→うーん、この2冊じゃなくって…。クワインロールズは売れないのかな。