Kitakenの日記 2005

from http://www015.upp.so-net.ne.jp/kitakenworld/newpage3.html

2005年3月31日(木)
The World of Kitaken
 自分が言語学に関心を持ったのは、大学2年生の頃。英米文学専攻に在籍してはいたものの、文学など勉強したくない、文学は楽しむものだなどと思い込んで、もっぱら英語学の道を進もうとした。もちろん、卒業後は教師になるつもりで。(中略)
 L&JのPhilosophy in the Fleshは恩師の大学院のテキストだったが、「これだ!」と思ったのは、メタファーだった。意味の習得の仕組みがわかれば面白いな、という興味に変わり、言語の不思議に頭を悩ますようになった。 
 その後は認知言語学に関心を持つようになる。それほど深い関心がなかったラネカーは僕の眼前で見たこともない図を書き、至極当然のことを思ってもみないような議論の仕方で明確にした。しかし、伏目がちに批判的な眼差しを絶えず向けていた。それが何なのかわからないままに、浪人時代を経験した。この時学んだことの尊さは何ものにも代え難い。(中略)
 オリジナルの研究ができる環境こそ自分の求めるもので、それを応援してくれる現在の環境は永らく自分の求めていたものだった。しかし、それと同時に「特定の理論でしか説明しにくいことがある」というある恩師の言葉は背後に常に迫るようになる。「現象だけじゃだめ、理論も知らねば」と言った筑波のOBの言葉も。