『ぼくは死んでいる』

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ぼくはぼくの死体を見ている―ぼくは溺死した。
肉体が腐り、墓に葬られ、暗闇の中で音だけが響く。
死の心地好さを味わいながら恋人のアンナのことを考える。
彼女はぼくの死の謎を追っている。
彼女がぼくの本当の姿を知ったら愕然とするだろう。
親友レオはぼくの死をきっと悲しむだろう。
彼は男娼だ。
ぼくはレオとホテルで奇妙な関係を結んだ。
ああ、そろそろ死んだ理由を語ろうかな…愛と友情と裏切りのサスペンス。


フィリップ・ベッソン[Besson,Philippe]1967年シャラント県生まれ。処女作 En l'absence des hommes でエマニュエル=ロブレス賞を受賞。第二作 Son frère はフェミナ賞候補となり、映画化もされた(映画化名、ソン・フレール‐兄弟)。第三作 L'Arrière-saison は RTL‐Lire大賞を受賞