片山恭一「世界の中心で、愛をさけぶ」

from 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2004年 5月11日号

◆ 農業経済の研究家で塾講師 ◆

 映画化された恋愛小説「世界の中心で、愛をさけぶ」(小学館)がバカ売れだ。7日に発行部数が251万部を突破。国内作家の小説としては、村上春樹の「ノルウェイの森」(238万部)を抜き、過去最多部数というから驚きだ。(中略)「読者層は圧倒的に10代から20代の女性に偏っており、男性読者は全体の3割程度。それも20代の男性がほとんどです」(前出・庄野氏)
 この大ヒットに「なぜ売れるのか分からない」と目をシロクロさせているのは作者の片山恭一氏だ。愛媛県生まれの45歳。九州大大学院で農業経済を研究していた86年、27歳で「文学界」新人賞を受賞。その後はパッとせず、最初の本が出るまで9年もかかった。学習塾を開くかたわら、自宅の台所のテーブルで小説を書き続け、「世界の中心で」は3作目の単行本だった。
「初版はわずか8000部。予想外のヒットを淡々と受け止め、生活スタイルも相変わらず。とても地味な方で、今も学習塾を続けています」(関係者)

8000部なのに、カバーは川内倫子なのか。。。ぜいたくだ。
小説のほうは、文章は下手くそだし、会話は死んでるし、いいところはない。ただ、映画のほうは見てもいいかも。行定勲監督がしっかり「生」を感じさせる脚本にしてくれていればいいのだが。
http://aiosakebu.yahoo.co.jp/
映画スタッフ紹介。これだけ集まれば、いいものできるかな。

監督・脚本は2001年『GO』で各映画賞を総なめにし、以降も意欲的に作品を発表、今年3月には『きょうのできごと』が公開、そして現在『北の零年』を撮影中の行定勲。撮影には岩井俊二監督とのコンビなど、美しく叙情的な映像の名手・篠田昇(『Love Letter』『スワロウテイル』『花とアリス』など)が当たるほか、照明に中村裕樹(『Love Letter』『スワロウテイル』など)、美術に山口修(『僕らはみんな生きている』『竜馬の妻とその夫と愛人』など)、録音に伊藤裕規(『贅沢な骨』『ロックンロールミシン』など)、編集に今井剛(『ひまわり』『GO』など)、音楽は、めいなCo.(『GO』『AIKI』など)、共同脚本に坂元裕二(テレビドラマ『東京ラブストーリー』など)・伊藤ちひろ(行定監督『Seventh Anniversary』)