2006年1月 新刊

『否定的なもののもとへの滞留 カント、ヘ−ゲル、イデオロギ−批判』スラヴォイ・ジジェク著、酒井隆史 訳、ちくま学芸文庫筑摩書房 2006/01 15cm 556p ■ 「否定的なもの」こそは「現実的なもの」である。デカルト、カント、ヘーゲルの哲学をラカン精神分析の否定性の視点から徹底的に形式化するとともに、著者自身が直面した東欧における政治的経験を、明晰なナショナリズムイデオロギー分析として提示する。

第1部 コギト―主体と呼ばれる空虚(「考える私あるいは彼あるいはそれ「モノ」」;コギトと性的差異)
第2部 ゆえに―弁証法的誤謬推理(根源的「悪」と関連する事柄;イデオロギーの理論としてのヘーゲルの「本質の論理」)
第3部 われあり―享楽のループ(「おまえを傷つけたその槍だけが、その傷を癒すことができる」;汝のネーションを汝自身として享楽せよ!)

Tarrying With the Negative: Kant, Hegel, and the Critique of Ideology (Post-Contemporary Interventions)

Tarrying With the Negative: Kant, Hegel, and the Critique of Ideology (Post-Contemporary Interventions)


『クマのプ−さんの哲学』ジョン・T.ウィリアムズ 著、小田島雄志 訳、河出文庫河出書房新社 2006/01 278p ■ 「ぼくに聞いたら、なんでもこたえてあげる」のんびり屋さんで、はちみつが大すきな愛すべき「あたまの悪いクマ」プーが、あなたのかかえる問題も悩みもふきとばす!E.H.シェパードの挿絵も満載。イギリスで話題のベストセラー。

1 この本はどんな本か
2 プーと古代ギリシアプラトンアリストテレスなど
3 プーと17世紀の合理主義者たち―デカルトスピノザライプニッツ
4 プーとイギリス経験主義の伝統―ロック、バークレー司教、ヒューム
5 後期経験主義―ミル、ラッセル、エイヤー、ポパーウィトゲンシュタイン
6 プーとドイツ哲学者たち―カント、ヘーゲルニーチェ
7 プーと実存主義―マルセル、ハイデガーサルトルカミュ

クマのプーさんの哲学 (河出文庫)

クマのプーさんの哲学 (河出文庫)


『世界をよくする現代思想入門』高田明典 著、ちくま新書筑摩書房 2006/01 ■ 思想は役立ってナンボ! 構造主義ポストモダニズムとかって、結局、何がやりたいの?…そんな疑問に答えます。

世界をよくする現代思想入門 (ちくま新書)

世界をよくする現代思想入門 (ちくま新書)