出版市場の最新動向
JAGAT 印刷マーケティング研究会 拡大ミーティング http://www.jagat.or.jp/story_memo_view.asp?StoryID=10052
■開催日時 2006年7月27日(木) 14:00-16:00(受付は13:30より)
■趣旨
出版科学研究所の調べによれば2005年の出版物販売額は2兆1,964億円,書籍が2.5%減,雑誌は1.8%減,合わせて2.1%減であった。特に販売額の約58%を占める雑誌は,過去8年で販売部数が30%以上減少するなど需要の減退がはっきりしてきた。大手書籍取次各社の2005年度も,営業利益ベースで見れば実質的な減益決算が多く,大手出版社も減収や減益決算となっているところが多い。
出版市場が縮小する状況の中,各社は利益を確保するため様々な変革に取り組み始めている。再販制度下における「トレーディングスタンプ(ポイントカード)」導入は公取が推進し,ICカード認証の実験も進む。2大書籍取次会社のひとつは,5月の株主総会で40代の新社長を選任した。出版流通に関わる各社は,POSデータの活用などマーケティング技術高度化により,約39%に達する返品率改善に向けた適正発行部数の算出や物流改善,買取仕入を条件に書店に高マージンを約束する責任販売制などを進めている。
仕入数・発行部数・販売数,いずれもデータマーケティングによらなければ正確な予測はできず,今後の出版市場はPOSデータ活用の有無や技術が勝敗を分けていく公算が強い。 賛否はあるがポイント制や定価より値引く謝恩本販売など構造的課題の検討も進んでおり,将来的には定価販売制から競争的な市場に移行していく可能性も否定はできない 。
このような変革の進む出版市場の最新動向について,精力的な取材を続ける星野氏に聞く。■講師と内容
「出版市場の最新動向」株式会社文化通信社 出版担当部長 星野 渉 氏