盛田隆二のケータイ小説
●「たがいの言い訳」盛田隆二 http://quilala.jp/mob_ex/excuse.html
千春がワイシャツについた香りに気づいて夫を問いつめたのは、一ヶ月ほど前の夜のことだ。ムスクやアンバーなどの動物性香料がふんだんに使われた重厚な香りだった。
「満員の終電車に香水のきつい女が乗っていたんだ」
そんな夫の言い訳を信じられず、千春は脱衣籠のワイシャツの匂いを嗅ぐようになった。哀しい習性だが仕方ない。
掲載誌:小学館「きらら」2005年10月号 http://quilala.jp/
『大学院へ行こう』講談社現代新書
『大学院へ行こう』藤倉雅之 編著、講談社現代新書1803 756円税込
- 作者: 藤倉雅之
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/09/17
- メディア: 新書
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もしかすると、新書という形態ではなくムックのほうがよかったかも。ムックであれば、もうちょっと見栄えよく作れるし、ちょっとした図も入れやすくなり、わかりやすくなります。また、大学院だけではなく、大学の科目等履修生制度(単位の取れる聴講生制度)についても一緒に載せるとなおよいと思われます。
『異文化理解とコミュニケーション[第2版]』
章構成のみならず、ページ数が前版と同じなので、どこが変わったのやらわかりませぬ…。
●『異文化理解とコミュニケーション1[第2版]ーーことばと文化』本名信行/ベイツ・ホッファ/秋山高ニ/竹下裕子 編著、三修社、2005年09月20日 四六判/上製、265頁、本体2800円
- 作者: 本名信行,秋山高二,ベイツホッファ,竹下裕子,Bates Hoffer
- 出版社/メーカー: 三修社
- 発売日: 2005/08/01
- メディア: 単行本
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目次: 1 ことばと文化ーー人々から生まれて人々をつなぐ 2 コミュニケーションのしくみとはたらき 3 ことばの含みーー表の意味,裏の意味 4 会話のなりたちーー意図をどう伝えるか 5 コミュニケーション・スタイルーーところ変わればことばも変わる 6 男ことばと女ことば 7 文化とメタファー 8 通訳と翻訳ーー異文化の橋渡し 9 国際語としての英語ーーさまざまな背景をもつことば 10 日本語教育と異文化コミュニケーションーータイからの報告 11 手話ーーもうひとつのことば 12 ノンバーバル・コミュニケーションーー外国人のための日本語教育のなかで
●『異文化理解とコミュニケーション2[第2版]ーー人間と組織』本名信行/秋山高二/竹下裕子/ベイツ・ホッファ/ブルックス・ヒル編著、三修社、2005年09月20日 四六判/上製、312頁、本体2800円
- 作者: 本名信行,竹下裕子,ブルックスヒル,秋山高二,ベイツホッファ,Brooks Hill,Bates Hoffer
- 出版社/メーカー: 三修社
- 発売日: 2005/08
- メディア: 単行本
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目次: 1 ユーモアと異文化コミュニケーション ――桂 枝雀の英語落語 2 メディアと異文化ステレオタイプ 3 テレビ広告からみた日米文化比較 4 多文化組織としての企業運営 5 異文化理解の教育とトレーニング 6 異文化に通じる自己表現 ――ドラマ教育の貢献 7 バイリンガリズムとバイリンガル教育 ――多民族国家アメリカの実情 8 プレゼンテーションと議論の交差点 9 取引と交渉のかけ橋 10 契約の概念と慣行 11 地方自治体の国際化対応 ――東京都の場合 12 日本の国際姉妹都市交流 ――現状と課題 13 異文化間の倫理問題
PHP研究所新刊
■誰がテレビをつまらなくしたのか (PHP新書) ○著者:立元幸治(元NHKプロデューサー)○本体価格:720円 ○発売:2005年9月15日 ○内容:「答えはCMの後で」は視聴者を愚弄している! それでも「公共性」 を語れるのか? 元NHKプロデューサーが堕落したTVの再生を問う。 http://www.php.co.jp/cgi-web/shop/shop2.cgi?select=4-569-64626-3
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■[図解]戦略立案の技術 (PHPハンドブックシリーズ) ○著者:八幡紕芦史 (アクセス・ビジネス・コンサルティング代表) ○本体価格:1200円 ○発売:2005年9月16日 ○内容:戦略シナリオの描き方から、戦略リスクの分析法、戦略を具体化するコツまで、 ビジネス成功の鍵を握る「戦略」のノウハウを解説する。 http://www.php.co.jp/cgi-web/shop/shop2.cgi?select=4-569-64444-9
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■心と脳の正体に迫る (文芸) ○著者:天外伺朗(工学博士)瀬名秀明(作家)○本体価格:1500円 ○発売:2005年9月16日 ○内容:「アメーバや植物にも心がある?」「ロボットが意識をもつ日がくる?」。 工学博士とSF作家が想像の翼を広げて繰り広げる知的興奮対談。 http://www.php.co.jp/cgi-web/shop/shop2.cgi?select=4-569-64180-6
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■心をつかむメール術 (実用) ○著者:内藤誼人(心理学者、有限会社アンギルド代表) ○本体価格:900円 ○発売:2005年9月16日 ○内容:メールを上手に使いこなせば、恋も仕事もうまくいく! 心理学者が豊富な 実例をもとにそのノウハウを解説した、世界初の実践的メール指南書。 http://www.php.co.jp/cgi-web/shop/shop2.cgi?select=4-569-64571-2
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理解しあうことのない「二つの別世界」の予感(梅田望夫)
from id:umedamochio:20050919:p2
フォーサイト誌9月号「シリコンバレーからの手紙」(108)に書いた「理解しあうことのない「二つの別世界」の予感」
http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u108.html
が、ネット上にアップされました。一つ前のエントリーで書いた講演の感想とも深く関係する内容です。
from シリコンバレーからの手紙108: 理解しあうことのない「二つの別世界」の予感」http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u108.html
一方「ネットの世界に住む」若者たちに目を転ずれば、私でもついていくのが精一杯というほどの変化が日に日に加速されている。ネット上では、情報の複製にコストはかからないし、情報の伝播は瞬時に起こるから時間遅れも存在しない。リアル世界とは全く違う法則に基づくから、変化の加速感やスピード感は、私たちの想像を大きく超えている。そしてその世界の中心にグーグルがいる。
「これから始まる『本当の大変化』は、着実な技術革新を伴いながら、長い時間かけて緩やかに起こるものである。短兵急ではない本質的な変化だからこそ逆に、ゆっくりとだが確実に社会を変えていく。『気づいたときには、色々なことがもう大きく変わっていた』といずれ振り返ることになるだろう」
本誌六月号巻頭の「ウェブ社会『本当の大変化』はこれから始まる」を、私はこう締めくくった。しかし人は、ネットの世界に住まなくたって、これまで通りのやり方で生きていける。そう思う人たちがマイノリティになる時代はそう簡単にはやってこない。ゆっくりと確実に変わっていく社会の姿とは、二つの価値観が融合し何かが創造されるのではなく、お互いに理解しあうことのない二つの別世界が並立するようなイメージなのかもしれない。
▼文学的な書き方なので感想しか書けませんが、、、「気づいたときには、色々なことがもう大きく変わっていた」というのは、当然というか、まあそうなのでしょう。「お互いに理解しあうことのない二つの別世界が並立する」というのも、そうかもしれません。ただ、それは2つなのか3つなのか、あるいはそれ以上なのかはわかりません。私が気になるのは、それらの世界をつなぐ「インターフェイス」がうまく形成されるかということです。「インターフェイス」と書くと、なにか確固たる機構なり、装置を想像してしまうけれど、そうではなくて、「対話するためのしくみ」がうまく形作られるかどうかが気になります。
あと、「二つの価値観が融合し何かが創造される」と書かれると、イデア界のことかと思ってしまい、どうも落ち着きません。それより、「二つの価値観が融合し」ないと、どうして「お互いに理解しあうこと」がなくなるのか。そういう論の立て方は性急すぎるか、議論をミスリードする書き方だと思います。