シントピック・リーディング

from 専門書の上手な読み方(OPEN MIND)http://www.monjunet.ne.jp/CT/artl/041205.htm

フォトリーディング・ホール・マインド・システムについて記した書籍『あなたもいままでの10倍速く本が読める』の第10章に、シントピック・リーディングという手法が紹介されています。syntopicすなわち同じトピックに関する本を一度に数冊読むことで、そのトピックに関する理解度を上げる方法です。このシントピック・リーディングがひとつの読書テクニックとして世に出たのは、Mortimer Jerome Adler著『How to Read a Book』(※1)が最初だと言われています。初版は1940年ですから、かれこれ60年以上も前になります。
シントピック・リーディングを活用すると、1冊の本を読んだだけではほとんど理解できないような内容でも、かなりの確率で理解できるようになります。実は、私は翻訳者になったばかりの頃からずっと、翻訳時の調べ物にはシントピック・リーディングを使ってきました。知らない単語や意味の分からない文に遭遇したとき、それに関する情報を複数の資料から得るのです。

調べ物って、そういうこと(シントピック・リーディング)をすることだと思うんだけどなぁ。ま、名前がついているとは、初耳であった。

資料の種類としては、英語と日本語の両方の専門書、学術論文、特許公報などを幅広く利用するとよいでしょう。なぜかというと、たとえば専門書と特許公報では対象とする読者層が違います。読者層が違うということは読者に対して想定される知識レベルも違うため、説明の仕方や切り口が少しずつ違うのです。

ふむふむ、食わず嫌いはいけないですね。

また、一般に専門書は和書よりも洋書の方が(言語の構造上)丁寧に説明されていることが多いのも事実です。いずれにしても、書かれている言語や資料の種類が異なることは、シントピック・リーディングを行う上で非常に好都合です。

たしかに、原書のほうが「もういいよ」ってぐらい丁寧なときがあります。

ここで、翻訳のためにシントピック・リーディングを行うときは、集めた資料を最初から最後まで読み通す必要はありません。調べている語句や技術に関する部分を数行あるいは1〜2段落程度読めば十分です。資料によっては、抜粋読みでは正確な理解を得られないこともありますが、このようなときも気にせず他の資料をあたってみましょう。

このアドバイスは、老婆心というやつですね。書いてなくても問題ない。

ひとつの資料を読むのに時間をかけるくらいなら、異なる資料をできるだけ数多く読む方が効果的です。このようにすると、数が増えるにつれて断片的な知識が有機的に結び付き、それまで漠然としか分からなかったことが突然分かるようになります。

「突然分かるように」なるかどうかまではわからないと思いますが、"説得・誘導" のための文なので、このように書いておいたほうが次の段落につなげやすいでしょう。